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  • 「あなたの定めこそ」詩編119:129−136

    2021年11月7日礼拝説教要約「あなたの定めこそ」詩編119:129-136

     詩編119編はいわゆる「いろは歌」である。ヘブライ語のアルファベット順に巧みに作られた176節にもなる壮大な詩である。詩編119編は読むと分かるが、繰り返し同じ言葉が出てくる。特に「律法」という言葉が多く出てくる。とても長い詩だが、中心は「律法」について教えている詩である。

    「あなたの御言葉は、わたしの道の光、 わたしの歩みを照らす灯」(119:105)。おそらく詩編119編の中でもっともよく知られている聖句だと思うが、この聖句が詩編119編の告げたいメッセージを要約している。神の言葉、戒め、律法こそ、私の道だ! 逆を言えば、神の言葉、神の律法がなければ、私たちは闇の中で、道を見失い、どうやって歩んでいいのか、生きていいのか、迷ってしまうのだ。

     聖書学者たちによれば詩編119編がこのようないろは歌の形でつくられたのは、バビロン捕囚を経験する中、もしくはその後と言われている。つまり、イスラエルという国が滅びを経験する中でどう歩んでいったらよいのか、暗闇の中で迷うような時に、この詩編は神の言葉、神の律法こそ、「光」であると明確に告げているのである。
    私たちはイスラエルの民のような捕囚を経験しているわけではない。しかし、「コロナ捕囚」という言葉が使われるように、自宅から出ることができず、礼拝もオンラインを余儀なくされるような時を経験した。これからどうやって歩んでいったらいいのか、迷いの中に私たちもいる。

     「あなたの定めは驚くべきものです。わたしの魂はそれを守ります」(129節)。今日の御言葉はそのように始まる。「驚くべきもの」とのは、写本によっては「はちみつの流れ」となっている。その方が131節の「大きく口を開き、渇望している」というのとつながりがいいようにも思う。

     あなたの定め、あなたの御言葉、あなたの戒めは「はみちつの流れ」のようだと詩人はいう。律法とか、定め、戒めと聞くと、戒律というか、なんだか私たちを縛り付け、不自由にするような、なにか堅苦しいもののように感じるかもしれない。しかし、神様の定めというのは、おどろくべきものであり、「はちみつの流れ」のように口に甘いのだ。
     

     バビロン捕囚時代に活躍した預言者エゼキエルの幻を思い出す。「『人の子よ、わたしが与えるこの巻物を胃袋に入れ、腹を満たせ。』わたしがそれを食べると、それは蜜のように口に甘かった」(エゼキエル3:3)。神の言葉はエゼキエルによって「蜜のように甘かった」。それが国が滅亡して、どのように歩んでよいのか迷っていた捕囚の民の預言者として召されたエゼキエルが経験したことだった。130節には「御言葉が開かれると光が差し出でて、無知なものにも理解を与えます」とあるが、まさにエゼキエルが経験したことはそのようなことだったのではないか。
     

     神の言葉が語られる時、光が差し込む! 主イエスこそ、この神の言葉の光である。私たちが来年の主題として「重要なこと見分ける」知恵は、主イエスによって与えられる。「汝らキリスト・イエスの心を心とせよ」(文語訳:フィリピ2:5)。「道であり、真理であり、命である」(ヨハネ14:6)主イエスを迎えよう。今日は聖餐に与る。「口を大きく開き」主イエスをいただこう。

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